「学校行くで?」



それは、ありえへんぐらいの優しい顔をした龍で……俺が求め続けたものやった。



「うん♪今日も宜しくな!!」



寝る以外の時間はほとんど一緒に過ごしている訳で、何を今更?って思うかもしれへん。


やけど……俺が優しくなろう!そう決めた日から龍の態度は明らかに変わっていた。



それほどまで、俺は龍を傷付けとったって事やんな?



「ほら、ボーっとすんなって!」



言葉は変わらんけども、大きな手のひらでぽんぽんと頭を叩いたりしてくる。



そんな仕草に俺の心臓が跳ね上がるぐらいドキドキしとんのを……バレないように少し距離を置く。



この鼓動に気付かれるような事があったら大問題になってしまうから。