その日の俺は一日中おかしかった。
透は俺の望みどおり、無理難題を押し付ける事もなく。
だから……そんな透をもう嫌いになんてなれへんやん。
お前のその態度は演技なんやろ?
先輩から逃れるための……演技。
俺が怒ったから、俺がいなくなるとまた先輩に襲われるから、だからそんな大人しいフリなんやんな?
透が嫌うアイツらと一緒にはなりたくない。
分かっとる。本当は怖いんや。
この気持ちを知られて俺まで先輩を見るような目で見られたら……そんなん絶対に嫌やから。
俺は決心した。
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