「それでは今日はゆっくり過ごして下さい」



小春日和の気持ちいい天気の中、半分寝つつ校長の話を聞き終えてぞろぞろと歩いていたら頭を叩かれた。




「龍?なんやねん。ぼさっとして」


「あぁ……別に何でもないし」




俺は矢野龍。


名前通り?だとよく言われるがっちりした体格でちょっとだけ素行が悪い。背が高いおかげでモデルになれるんちゃう?とありきたりな世辞にはうんざり気味。



見下されんのが嫌いで、目つきが悪いともよく言われる。


ま、この学校に関して言えば悪いヤツで構成……つまり親が一緒になんて暮らされへんわ、と匙を投げたようなヤツが集まる全寮制高校。




従って、俺みたいなんはごろごろおるんやろうけど。




「さすがに悪そうな連中多いなぁ?」