ついに、彼女のもとに彼がたどり着きました。



まさか彼がここまで来れるとは思ってもいなかったので、少女は彼の胸に飛び込みました。



『無事でよかった』




二人は同時にお互いを心配し、同時に言葉を言いました。




彼らは見つめあい、そのまま顔を近づけました。




茶色の、決して美しくはない背景の中、彼らの口付けだけが一等輝いていました。




それは

愛する者同士の

誓いのコトバ




彼らだけが知っている


互いを愛するために必要なもの…―――。