「…………漣?」 名前を呼ばれて、空から目線を外す。目の前にいたのは、自転車に跨がった坂原だった。 「………坂原……。」 買い物の帰りなのか手にはコンビニの袋。 「病院……って具合悪いのか!?」 そう言って自転車をひいて近付いて来る。 この前はあんな別れ方をしたのに……。普通に話しかけてくる。 あたしが嫌いにならないの…………?