最後の世界がきみの笑顔でありますように。



「…………死ぬの?」


あたしの言葉に、鮎沢さんは振り返った。



「そんな理由で…死ぬの?」



そう言うと鮎沢さんは、怒ったようにあたしを睨みつける。



「そんな事……?漣さんに何が分かるのよ!!幸せな人になにがっ…」


「ならちょうだい?」



鮎沢さんの言葉を遮り、あたしは叫んだ。



「……………え……?」



困惑したように、鮎沢さんはあたしを見つめる。



「あたしね、あと2、3年で目が見えなくなるの!!」



明るく、笑顔で叫ぶ。無理矢理笑顔を作って、泣いてしまわないように…。