靈羅 灑梛 暗殺まであと、10分…


ウェンディーズは動き出した。そっとコートから抜け、放送室に向かう。



――――タン、タン、タン、タン、タン



誰もいない薄暗いステージの両端に設えられた、体育館二階の放送室と窓を開閉するために設えられたような通路へ向かう階段を登る。

――――――――タン

すべてを登り終えたとき、ウェンディーズの口元は、愉しげに歪んでいた。