15歳のラビリンス



「あーもう、アンタ達のせいで集中力途切れた!私もテリヤキ食べたくなったし!美織、買いに行こ?!」


「え?私、おなかすいてない……」


「えーっ?!」



大きく伸びをしながら言ったカンナ。


私の答えを聞いて口をあんぐり開けた。



カンナの正面では、飯島くんと工藤くんが買ってきたテリヤキバーガーを食べてる。



「おまえ、うっさいから一人で買ってこいよ」


「アンタ達のせいでしょうがっ!」



そう言うと、カンナはカバンから財布を出して立ち上がった。



「じゃ、美織、行ってくる。アンタ達、美織にちょっかいだしたら承知しないからねっ!」


「はいはい、いってらー」



やる気なさそうにカンナに手を振るジン。



カンナは自転車のカギを手にすると、外へ出て行った。