全て半分は超えてるけど、苦手な理科は58点という、人に見せられる点数ではない。 「ま、いっか……」 点数のとこだけ破っても、解答は間違いだらけなんだし。 ジン相手に変な見栄張っても仕方がない。 クリアファイルに三つの過去問を入れると、カバンに入れて私は自転車のカギを手にした。 「……」 だけど、またカギを元の位置に戻す。 何かを期待してるわけじゃない。 ただ……なんとなく、今日は歩いて行きたい気分だった。