第一走者がスタートした。

あまり差がつく事なく、次の走者にバトンが渡る。


男子は一周なため、段々と均衡は崩れていく。

トップは白組。

僅差で私のいる紅組が二番目を走っていた。

追い付けそうなのに、なかなか縮まらない。


追いかけても追いかけても、手が届かない。

まるで、私とジンの事を表してるかのよう。


待機してる間、そんな事を思いながらジンの背中を見つめていた。