「増田、お前単純すぎ」 「別にいいじゃない。ね、美織も選ぼうよ」 「う、うん……」 本当にいいのかなぁ? 別に見返りを期待して手伝ったわけじゃないし。 それに中学2年生におごられるっていうのも……。 「美織……か。いい名前だな」 「へっ?!」 カンナが真剣にジュースを選んでる後ろで、河村君がつぶやいた。 ドキッとして思わず振り返ると、彼はニコッと微笑む。