「…とにかく、仁哉が帰ってこないと…ね?」 カンナはそう言って立ち上がる。 …確かに、ジンが戻ってくるまで泣いてるわけにもいかない。 ジンの手紙をカバンに入れると私も立ち上がった。 「でも、2年生がいないとほーんと静かだよねー。主がいないから、またここ使ってようか♪」 「…そうだね…」 大きくのびをしたカンナ。 私は少し笑いながらうなずいた。 君のいない場所で、私は少しでも君を近くに感じていたかった…。