15歳のラビリンス



無言で手紙を読んだカンナは丁寧に封筒の中に手紙を入れた。


そして私に差し出す。



「…昨日、帰り際に渡してきたって事は、本気で離れるつもり…なんだよね?」


「…そんなの仁哉に直接聞かないとわかんない。こんな事、手紙で終わらせるべきじゃないし、ちゃんと話し合わなきゃ終わった事にはならないからね」



カンナはそう言って私の背中をたたいた。


力強いカンナの言葉に私はコクコクと小さくうなずいた。



「…でも、何で急に…」



わけがわからないという風につぶやくカンナ。




人の気持ちなんて、何が起きるかわからない。


急に気が変わったっておかしくないんだよね…?