無言で手紙を読んだカンナは丁寧に封筒の中に手紙を入れた。
そして私に差し出す。
「…昨日、帰り際に渡してきたって事は、本気で離れるつもり…なんだよね?」
「…そんなの仁哉に直接聞かないとわかんない。こんな事、手紙で終わらせるべきじゃないし、ちゃんと話し合わなきゃ終わった事にはならないからね」
カンナはそう言って私の背中をたたいた。
力強いカンナの言葉に私はコクコクと小さくうなずいた。
「…でも、何で急に…」
わけがわからないという風につぶやくカンナ。
人の気持ちなんて、何が起きるかわからない。
急に気が変わったっておかしくないんだよね…?



