「ジン…!」



自転車で方向転換したジンに向かって思わず叫んだ。


ジンが振り返る。



「大好きだからね…っ!」


「…オレも。苦しいくらい大好きだよ」



私の言葉に苦笑しながら、ジンは答えた。



…苦しいくらい…?



その言葉の意味がわからなかったけど、ジンの背中はすでに小さくなっていた。




ポタッ…



涙がひとつぶ零れ落ちる。