「…ありがと」 「ああ」 いつも家の近くの公園でおろしてもらってる。 自転車からおりて、ジンからカバンを受け取ると私は顔を上げた。 「明日から気をつけてね」 「虫いっぱいいるんだろ?刺されないように気をつけるよ」 ジンはそう言って笑った。 ズキッ… 彼の笑顔を見て、なぜだか私の胸が痛み出した。 いつもと変わらない笑顔なのに、何でか今日だけは儚いものに見えてしまったんだ。 …なんだろう…? もう、二度と会えないような…?