机につっぷしながら言った彩乃。 かすかに背中が震えてる。 「…私は今のままがいい。大人になんかなりたくない…」 「彩乃…?」 「どうしても親の言いなりにならなきゃならないのなら…」 ガバッと体を起こした彩乃は私のほうに体を向けた。 怒ったような悲しいような…そんな表情。 「私、家を出る」