「っっっ!?」 声にならない声をあげる。 パチリと瞼を開く。 すると、目の前にいたのは、同室の和馬。 眉間にシワをよせて仁王立ちしている。 ……ひそかに、ニヤニヤもしている。 「誰に、“あーん”ってしてもらってたの?」 和馬は、目を細めた。 「……は?」 「寝言。 “あーん”とか、超幸せそうな顔して言ってた。」