「鈍感は空兄だし…、いきなり盛らないで!!」



私がそう怒ると、空兄は「で、付き合うのか?」と、話を逸らした。

…質悪い男だな;;

私は苦笑しながらも、体を起こし、空兄の頬にキスをした。



「病室で盛らないでくれますか?(笑)」



「……若さ故に(笑)」



……ねぇ、空兄。

どうやら逃げてたのは、私だけだったみたいだね。

鹿松さんの事や、いつ空兄が私を好きになったとかはわからない。

でも、自殺未遂とか馬鹿な事したけど、今が凄く幸せに思える。

繋がれた手を、離したくないほどに、貴方が愛しく思えるよ―――…。