『次、降ります』
電子音のアナウンスが運転手に報告した。
僕は降りる準備を始めた。
車内を見るとバスに乗車する老人も降りる準備をしていた。
先程席に座った御爺さんが僕を見ていた。
「済まんが、降りるのを手伝ってくださらんか。
私は足腰が悪いんだ」
御爺さんは僕に救いを求めた。
「いいですよ………」
僕は笑顔を作り降りるのを手伝った。
「済まんね」
御爺さんも笑顔を作る。
外から見れば、老人に優しい青年と見られるだろう。
僕としてはどうでもいいことだ。
病院に着き、御爺さんと別れをする。
受付をして、20分程待つと「神山ミコトさん」とドアの奥から自分を呼ぶ声が聞こえた。
僕はドアを開け、部屋に入った。
「やあ、元気だったかい」
毎度のことだが、森下先生は元気な医者だと思う。
「はい、森下先生こそ御元気で………」
「まあまあ、緊張せずにリラックスして」
「リラックスしてます………」
僕はいつも通りの会話をした。
「そうだね………よし。
最近はどうだい。
変った事とかあったかい」
「特にないです………」
「そうか………
時計を見せてくれる」
「はい………」
僕は普段身につけている腕時計を渡した。
腕時計は『能力測定装置』の機能が付いている。
診察時に毎回確認される。
森下先生の話では、僕自身の能力値が不安定のため検査をするためだと話した。
機能として、測定者の最大値を検出する。
僕にとっては興味もない。
それに腕時計の使い方を知らないため、ただの腕時計としか思っていない。
電子音のアナウンスが運転手に報告した。
僕は降りる準備を始めた。
車内を見るとバスに乗車する老人も降りる準備をしていた。
先程席に座った御爺さんが僕を見ていた。
「済まんが、降りるのを手伝ってくださらんか。
私は足腰が悪いんだ」
御爺さんは僕に救いを求めた。
「いいですよ………」
僕は笑顔を作り降りるのを手伝った。
「済まんね」
御爺さんも笑顔を作る。
外から見れば、老人に優しい青年と見られるだろう。
僕としてはどうでもいいことだ。
病院に着き、御爺さんと別れをする。
受付をして、20分程待つと「神山ミコトさん」とドアの奥から自分を呼ぶ声が聞こえた。
僕はドアを開け、部屋に入った。
「やあ、元気だったかい」
毎度のことだが、森下先生は元気な医者だと思う。
「はい、森下先生こそ御元気で………」
「まあまあ、緊張せずにリラックスして」
「リラックスしてます………」
僕はいつも通りの会話をした。
「そうだね………よし。
最近はどうだい。
変った事とかあったかい」
「特にないです………」
「そうか………
時計を見せてくれる」
「はい………」
僕は普段身につけている腕時計を渡した。
腕時計は『能力測定装置』の機能が付いている。
診察時に毎回確認される。
森下先生の話では、僕自身の能力値が不安定のため検査をするためだと話した。
機能として、測定者の最大値を検出する。
僕にとっては興味もない。
それに腕時計の使い方を知らないため、ただの腕時計としか思っていない。


