「『才能』が目覚めるとやらなくてはならないことがある。
それは練習だ。能力が得られたら何度も何度も練習して身体に覚えさせる。
覚えさせることで能力を使う感覚を得る。
気がつくと能力は自分の物になる。
だから学校では能力の練習をしているんだ。
だが、神山君は能力が目覚めてから一度も能力を使わなかった。
試しにやってみないか」
僕は頷いた。
僕が今まで付けていた腕時計を外した。
先生は僕の指を少しだけ切った。
僕は傷を見た。
血が出ている。
「さあ、練習だ。
能力で再生させてごらん」
僕は何もできなかった。
感覚がまったくわからない。
森下先生は僕の指を消毒してテープを貼った。
「これが現実だ」
僕は今まで皆に能力を隠していたんじゃなく、能力の使い方が分からなかったんだ………
「先生、一つ聞いてもいいですか」
「なんだい」
「本当は僕の能力値はどれぐらいなんですか」
先生は笑顔で言った。
「軽く能力値100を超えている」
「エッ………」
「別に神山君が化け物とか言ってないよ。
そもそも能力値の基準は五百年も前に人によって作られたものだ。
それにかなり前に能力値についての論文が書かれている」
「それはどんなものですか」
「要約すると『想定内の能力値を超える『超越者』は存在するだろうっていう内容だよ」
「『超越者』………」
「そこには面白いことが書かれているんだ。
『超越者』がもし存在した場合の能力の可能性についてだよ」
「どんな可能性ですか」
「簡単に言うと『超越者』だけで世界が滅ぼすことができるほどの力があるらしい」
「僕にあるんですか、そんな力が………」
「可能性だよ。気にすることはない」
僕は頭の中が真っ白になった。
それは練習だ。能力が得られたら何度も何度も練習して身体に覚えさせる。
覚えさせることで能力を使う感覚を得る。
気がつくと能力は自分の物になる。
だから学校では能力の練習をしているんだ。
だが、神山君は能力が目覚めてから一度も能力を使わなかった。
試しにやってみないか」
僕は頷いた。
僕が今まで付けていた腕時計を外した。
先生は僕の指を少しだけ切った。
僕は傷を見た。
血が出ている。
「さあ、練習だ。
能力で再生させてごらん」
僕は何もできなかった。
感覚がまったくわからない。
森下先生は僕の指を消毒してテープを貼った。
「これが現実だ」
僕は今まで皆に能力を隠していたんじゃなく、能力の使い方が分からなかったんだ………
「先生、一つ聞いてもいいですか」
「なんだい」
「本当は僕の能力値はどれぐらいなんですか」
先生は笑顔で言った。
「軽く能力値100を超えている」
「エッ………」
「別に神山君が化け物とか言ってないよ。
そもそも能力値の基準は五百年も前に人によって作られたものだ。
それにかなり前に能力値についての論文が書かれている」
「それはどんなものですか」
「要約すると『想定内の能力値を超える『超越者』は存在するだろうっていう内容だよ」
「『超越者』………」
「そこには面白いことが書かれているんだ。
『超越者』がもし存在した場合の能力の可能性についてだよ」
「どんな可能性ですか」
「簡単に言うと『超越者』だけで世界が滅ぼすことができるほどの力があるらしい」
「僕にあるんですか、そんな力が………」
「可能性だよ。気にすることはない」
僕は頭の中が真っ白になった。


