Infinite Information

先生が僕の方へ顔を向けた。


「僕にもわかりません」


先生は僕の目をジッと見つめている。
僕は眼を逸らした。


「神山君。君のやっていることはすごく危険なことだよ。
わかっているよね」

「はい」それは参加をする前からわかっていたことだ。
森下先生に言われなくても理解はしている。

「なら話は早い。
神山君の能力について話がある」

「活動のことと能力のことは関係ないと思います」

「いいや、神山君。活動をするのなら自分の能力が必要になるときが来るはずだ」


僕は帰ろうと思った。
僕は能力を使うつもりもないし、興味もないからだ。


「僕、帰ります」


僕は席を立ち、僕は森下先生にお辞儀をしてその場を離れる。
ドアの前でもう一度先生を見た。


「ありがとうございました」


部屋を出ようとしたときだった。


「『藤沢ナナミ』、彼女とはどういった付き合いなんだ」


僕は部屋を出るのを止めた。
森下先生の方を見た。


「昨日、神山君と一緒に活動していた仲間に『藤沢ナナミ』がいたんだけど………」


僕は先生の方に近寄った。


「なんでナナミのことを知ってるんですか」

「まあ、席に座りなよ。
色々長くなるから」


僕は言われたとおりに座った。


「取引しないか。
『藤沢ナナミ』のことを少しだけ話すから神山君の能力について話を聞いてほしい」


僕はナナミのことが気になったので承諾した。


「ありがとう。それじゃあ始めるよ。
君の能力について………」