Infinite Information

車の中、俺は辻本に『キャンセラー』を外すように頼んだ。
本部に着いたら外すと約束した。
この装置があると本当に面倒だ。
俺の仕事ができない。
能力さえ使えれば、この国の事、経済、歴史等のことを調べられるのに、今の俺にはそれができない。
俺の持つ能力が便利であったことがハッキリと理解した。
本部に着くと、辻本の部下が数人待機していた。
辻本は部下に指示を出し、俺達の護衛をさせた。
辻本の後を追いながら、俺は辻本に話しかけた。


「辻本、保管装置あるんだろうな」

「あるわよ。
それに現在もその保管装置を使っているもの」

「どこに…」

「無線装置としてね」

「無線装置か…」

「そうよ。
昔の保管装置でも、まだ使える装置よ」