Infinite Information

「君が『辻本アカネ』だね」

「………」


私は周囲を確認した。
100人以上の敵がいた。
之を倒すのは面倒だった。
だが、『W』を守るなら仕方がない。


「君の仲間は馬鹿が多いね。
少し説得すれば、内部で反乱を起こしてしまう。
よくそんな組織が今まで世界と戦ったものだ」

「すべて、あなたたちの仕業だったのね」

「そうだ」

「そう、わかったわ。
私たちと戦争をする用意はできているの」

「戦争………
何のことだ。
これは害虫駆除だよ」

「………」

「こんな可愛い少女が総長とは世も末だな。
でも会えてよかった」


青山トシゾウは部下たちの後ろに置いてある車の方へ歩き、扉を閉める前に「やれ」の一言言い、車を出した。
その声を聞いた彼の部下が一斉に襲いかかってきた。
私は全てを消そうとした。
今まで手加減をしてきたし、人も殺さずに問題を解決しようとした。
だけども、もう我慢の限界だ。


私は大勢の大人に囲まれる中、一人で百人以上の敵と戦った。
『全ての攻撃を避け、受け流し、敵を倒す』ことが私の戦闘スタイルだ。
それが最強の戦闘スタイルだと信じて………


私は敵の数など数えなかった。
一人が倒れ、後ろからまた一人が現れた。
それの繰り返し。
だけども彼らは私に一度も攻撃を与えることができない。
接近戦最強の人間に接近戦で戦おうとするからこういうことになるのだ。
時間が流れ、最後の一人を倒した。

私の武器や服、顔には真っ赤な血が付いていた。
100人以上の死体の中心で立ち、全ての頂点に君臨した。