康平との終わりは、茜の心にポッカリと穴を開けていた。
それでも、小説と向き合っていた茜は、頭を抱えながらも、
一週間で更に100ページを書き上げていた。
『今回は、話のつなげ方が難しいな…』
今、茜が書いているのは、今までの作品の総集編。
作品ごとに、一部のストーリーを繋ぎ合わせ、作り上げて行く作品。
上手くつなげて行かなければ、一つの作品にならない。
何とも難しい作業なのだ。
今まで出版した本を片っ端から読みながら、
一部のストーリーを抜き出す作業だけでも、かなりの神経を遣う…。
目はショボショボで、肩は重く、思わず大きな声で叫んでしまう。