そんな事を考えながら歩いていると、飲み屋街へと入っていく。
きらびやかにネオンが輝く中を、茜は真っ直ぐに歩いて行くと、
段々ネオンの輝きは消えていき、薄暗くなっていく。
薄暗い街並みの中に、薄っすらと青いネオンがかすかに見えた。
その青く光看板には、BLUE SKYの文字が…。
『あれか…、それにしても薄暗いなこの辺は』
茜の家からは近いこの場所だが、茜は初めて来た場所。
この辺は、若い人は余り来ない場所なのだ。
茜は店に向かってゆっくり歩いていく。
店の前に着き、店を見つめている。
『年期入ってるなぁー、この店…。
ここに拓也が居るんだよね…』
茜はなかなか店に入って行けずに、しばらく店の前で立っていた。