ふと、携帯が気になり、寝室に携帯を取りに行く。


携帯に着信が五件、メールが三件。


その中に奈美からのメールがあった。


「茜、元気してたの?
しばらく連絡取れなかったから、心配してたんだよ。
茜、希から連絡来てると思うけど、今日の夜に行くからね」


メールを見て、思わず微笑んでしまう。


こうして、自分を心配してくる人がいる事は、やはり幸せと言うのだろう。


女同士だからこそ、続いて行く友情。


茜はそう思う。


男に幸せを感じた事はない。


男と女の間には、友情は存在しないから。


存在するのは、欲望と欲情、そして距離。


こんな風に思うのは、寂しい女だからなのだろうか。