こうゆう時に追って来る男は、なかなか簡単に切れないケースが多い。


それだけ、茜に執着していると言う事だから。


次に話をした時は、綺麗に終われるだろう。


出逢いがあれば、必ず別れはある。


今までの人生の中で、どれだけ繰り返して来たのだろうか…。


別れに慣れるもんじゃない。


別れを繰り返すたびに、自分は冷酷になって行ってる気がする。


このままだと、氷になって、やがて溶けて消えてしまうのではないかと思う事もある。


もう、何年も涙も流していない。


いつから、泣いてないんだろう…。


そんな事を考えてしまうのだから、きっと遠い昔なのだろう。


思い出せないくらい遠い昔…。


家に向かうタクシーの中でそんな事を考えていた。