静かな資料室に二人きり。 聞こえるのは、重なる唇から微かに漏れる声にならない音だけ。 「……………ンッ―――」 頭を支えられ、逃げることもできない私は高野課長にされるがままだった。 重なる唇から課長の熱が伝わってくる気がした。 …それくらい、課長の唇が熱いんだもん。 てか、息、できなっ………。 「―――課長!…ッン」 そう言うために口を薄く開いたのに、その隙間から唇よりもさらに熱いものが侵入してきた。