―――しかし、なんて整った顔なんだろう。 私はぼんやりと課長を眺めながら、なぜか課長とキスをしたことを思い出した。 そして、何かにとりつかれたように課長の唇に手を伸ばす。 ………なんで!? 私、なんでこんなことをしようとしてるの? これじゃ、まるで……… 「―――さ、とや…?」 次の瞬間、課長はゆっくりと目を開き私の名前を呼んだ。 私はとっさに手を引っ込めて、課長から目をそらしてしまった。