―――会議室は静けさを取り戻し、私と高野課長の間には何とも言えない空気が流れていた。
「………心配しただろうが」
ぽつりとそうこぼす課長に、私は驚いて視線をやる。
「心配?…課長が今までやってたことのツケでしょう。こうなるの、わかってたんじゃないですか?」
「まぁな。でも、おまえに八つ当たりする奴がいるとは思わなかった」
そう言うと課長は私に近づき、私の手を取る。
その瞬間、安心したのか私の身体は微かに震えだした。
…気づかれたくない!
私は課長を振り払おうとした。
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