独占★Honey



「なんで?

なにしてんの?」



「待ってた、の。」




少し顔を赤くして続ける。



「辰くんが帰ってくるの、ずっと待ってたの!」



「え・・・!?」




なんで・・・??




いや、あんまり質問攻めにするのも、なぁ・・・・。




岡本と表札がかかれた塀の前でまだジャージ姿の美亜。


ってことは、
部活終わってから、ずっと・・・!?




「どんくらい待った?

ごめんなぁ。けっこう待ったよな。
寒くなかった?」



「辰くん、今5月だよ。

全然寒くないってば。」



「そっか;」




俺の焦りブリをみて、クスクス笑う美亜。



美亜だ。

その、控えめで、でも楽しそうな笑い方は。




久しぶりの、美亜の笑顔。