「海に落とせば、死ぬのか」

「保証はない。
ただ、バケモノも一応人間だ。
外形だけなら………
海に落とせば、力尽きて死ぬだろう。
空を飛ばない限り………」

「リレーから集中砲火。
お前が子供を捕えて、俺が『B2M2』を起動させて海へ………か」

「ああ。
俺の『衝撃』能力での移動法なら、初速度では誰にも負けない。
だが、長時間での移動はできない弱点がある。
『G』本部にいる使える能力者達を出来る限り、この作戦に就かせろ」

「この作戦の成功率は何%ぐらいだ」

「50%だ」


相棒は俺の方を見た。


「その根拠は」

「拘束具を壊されるか、壊されないかだ」

「壊されなければ、海に飛ばせるってことでいいんだな」

「ああ」


しばらく、沈黙が続いた。


「了解した。
この作戦内容で実行する。
だが、いいのか。
『G』と協力するなんて、お前らしくない」

「この作戦で、バケモノを倒すと同時に『G』本部の能力者達も一掃できる」


俺は笑みを浮かべた。

話を終えたので車を降りた。


「お前は出来る限り、『G』本部の能力者達を作戦に参加させろ」


そう言うと、車のドアを閉めて、その場を去った。