「それには理由があります。『巫女の力』とでも言っときましょうか」 ふぅ、と息を抜いて、 「隠れたんですよ、普通に生活するために。だから名前も変えた。」 そうなのか・・・ みんな真剣に聞いていた。 「因みに、紗雪が倉本家の能力と違う、と気づきましたか?」 「否、知らないが…?」 「紗雪は、倉本家の中でも唯一他の者とは違う能力が現れた。 『桜花の巫女』だったんです。」 なんだそれは?と言わんばかりに『?』を頭に浮かべていた。