唇にキスを、首筋に口づけを




「・・・何、コレ・・・」




私は驚愕のあまり、思わず声が出たっけ。




そしたら爽哉が楽しそうに笑って、


こっち向いてさ。





私が覗いた床下は・・・、




なんか大変なことになってたんだよね。




意味わかんない階段があって。




地下室・・・?




あの時の私はコトがポンポン進みすぎて頭がうまくまわらなかった。




「これは・・・?」




とりあえず、頭に出た言葉を言っていたな。




「・・・地下室、



ここで、訓練しろって、



手紙で。」




爽哉はヒラリと手紙の一枚を持ち上げた。




・・・ああ、



私がお母さん達に言われたように、



爽哉も、私達の家の秘密がこの手紙には綴られていた、と。




そう理解するのにかなりの時間を要したと思う。




だって、




まじで、近未来みたいな感じだったから。




その、地下室。




今では慣れたけど。




恐る恐る二人で階段降りたら、




もう、そこは別世界だった。




そこらのジムなんかよりも整ったトレーニング施設。




デカいモニターがあって、


模擬ヴァンパイアが映すことが可能で、


実際今でもそれで自分の実力はかったりしてるから。




あと、そこには武器があって。




まじで、こんな凶器が家にあったなんて驚愕的で。




ほんと、唖然、って感じだったと思う。





けど、お母さん達の意志を継ぐ気持ちが緩むことはなかった。




だから、二人で受験生なのにも関わらず、


勉強の傍らでトレーニングした。




一刻もはやく、実践できるように。




最初は結界も上手く張れなくて。




小さいのとか、



あまり効力がないものしか、できなくてさ。




辛かったけど、



なんとか、まあ、



高校1年生が終わる頃には実践で、
出させてもらうようになれた。