唇にキスを、首筋に口づけを




バイクを走らせてから10分くらい経ったところだろう。


「なんか見えるか、ゆりな。」



「え?」



「後方のことだ、


俺は前方を見てるからお前が後方を見るんだ。」



っ、しまった。



そんなことすっかり忘れてしまった。




やはり、
危険予知能力の低下がすごい。



ペアとしてしっかりしないと。



私はそう言って後ろを振り返った時だった。




・・・!



あと、15mほど前に黒い影。



あれは、

ヴァンパイア・・・!



そう思った瞬間私の片手が出た。



もう一方の手で爽哉をしっかり掴む。



ドゥバァァァーン!!


そんな音とともに私は結界を張った。



「っ、おいゆりな!」



爽哉が言った時には遅かった。



ヴァンパイアは私の結界に突っ込んで走ってきてしまったがために跳ね返って向こうに飛んで行ってしまった。



「・・・よし!「じゃねぇよ!!」



私がぐっと達成感に、満ちていると爽哉が大きな声をあげた。



「後方に他の狩人いたらやべぇだろ!」




・・・!


そ、うだ。



ヴァンパイアが真っ正面からぶつかってくることになってしまう。



いけない、私。



バカだ。


あーなにやってんだ。





落ち着け私、集中・・・!



そう私が反省してると爽哉は私に命じた。



「周りちゃんとみろ。前の方も。」
 






「こちら内田です。

エリア8の南東方向、ヴァンパイア飛んで行きました。
そちら側の方しとめてください。どうぞ。」



ジリジリリリーと機械的な、音。



『こちら影山。了解しました。』



あ、トランシーバー。




だから、前の方もみとけっていわれたんだね。




やっと理解。


って、理解遅すぎる私。



バカだバカだバカ。



気持ちちゃんといれないと!




「ゆりな、落ち着けよ。」



「はい。」



「最初だからしゃーねぇけど、


ああいうときは薄い結界張って、


ヴァンパイア足止めしてるうちに俺が撃つから。



これが一番確実にあいつらを殺る方法だから。」



「はい。」




あー3年前とかのことすっかり忘れてる自分、ほんとバカですバカです。




早く感覚取り戻せ、

爽哉を、助けるどころか迷惑かけちゃう。



よし、っと私は自分の顔を片手で叩いた。