できれば、お母さん達の恨みも晴らして欲しいなって思うの。
けど、そんなお母さんとお父さんのわがままで、
ゆりなの人生めちゃくちゃにしたくないから、
他にやりたいことがあるなら全然構わないの。
うん、話はこれだけ。
ゆりなが私達の家に産まれて来て、
毎日とっても幸せだった。
私達はずっと、ゆりなを見守ってるから。
爽哉くんと仲良くしてね、
爽哉くんなら結婚してもいい、ってお父さんも認めてるから。
幸せな人生をおくってね。
お母さんとお父さんより
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これを読んだ瞬間、
涙がぼろぼろ出たな。
お葬式のときは、
わけわかんなくて、
本当にお母さん達いないのかなって、
そこの影から何してんのー?
とか言いながら出てくるんじゃないかとか、
思ってた。
けど、なんか、
手紙読んだら、本当にいなくなっちゃったんだ、
って痛いくらい分かって辛かった。
涙が出た、とめとなく、ね。
そしたら隣で紙が擦れる音がした。
「俺、狩人になってヴァンパイアを絶滅させる。」
爽哉の声が私の左耳から入ってきた。
力強くて凜とした声だったな。
爽哉を見てみたら、私と同じような紙持ってて・・・、
きっとおばさんとおじさんからの手紙だったんだと思う。
何だか、私もそれ聞いて決心ついたんだよね。
結界師になろうって。
すぐに涙拭って食器棚漁ったなぁ。
爽哉もなんか、
床下開けはじめたし。
「「・・・あった」」
ハモったこととか気にしてらんなくて、
すぐにパソコン開いたな。
履歴見たら、全部英語でビビったっけ。
自分は1歳の頃から英語習わされてたし、
たまに何故かお母さんとお父さんが英語で喋ってたからなんとなくだけど英語は出来た。
今思えば、今日の日のためなんだな、とか思ってさ。
メール送信して、
爽哉を見てみたら、すごいことになってたっけ。

