それから夜遅いのにもかかわらず、
ケーキにろうそくをたててお祝いした。
こんな年になってもろうそくを息で吹き消す私って・・・。
心の中で自分を嘲った。
「誕生日プレゼント、なにも買ってやれなくてわるいな。
俺ができることならなんでもするよ。」
爽哉はケーキをひとくち口に放り込みながら言った。
「ありがとうね、
気持ちだけで嬉しいし。
いつもみたいに爽哉が生きてるだけでプレゼントみたいだよ。」
私は本当にそう思っていたからそういった。
すると爽哉が噎せた。
「げぼっげほ・・」
うわああ。
笑は爽哉の背中をさすった。
「・・・っそういうこと、
迂闊に言うな、バカ。」
爽哉の顔は赤い。
ああ、なんか、ごめん。
爽哉は水を飲んで息を整えた。
そしてごくんと喉で音をたててからもう一度口をひらいた。
「本当になんでもいってくれ。
なんなら今日限定だぞ。
今日のうちなら俺はなんでもしてやる。」
そういって爽哉は微笑んだ。
・・・なんでもって・・・。
食器洗いなんかは洗浄機にお任せだし、
洗濯も今日のぶんはもうなくて、爽哉の今着ている服だけで。
お風呂掃除はまだ爽哉入ってないからまだでしょ。
ご飯だって大丈夫。
頼みたいこと、頼みたいこと・・・。
・・・あ。
あるじゃないか、頼み事。
私が何度頼んでも、受け入れてもらえない頼み事。
私はそうおもいたった途端口を開いた。
「爽哉、
なんでもいいの?」
「ああ、俺のできることならどんとこい。」
そう微笑むから。
私は思い切って息を吸った。
「私、狩りにでたい。」

