「えっ?」
ジュンくんは素っ頓狂な声を上げた。
ん、と私はジュンくんを見た。
「どうして今、謝ったの?」
ジュンくんは本気で疑問のようで、
顔がなんとなく真剣風だった。
え、どうしてって・・・
え?
「ジュンくんはこの映画、好きじゃなかったのかなあ、って。」
私は小さくボソボソ言った。
すると、また
「えっ、
そんなこと一言も言ってないじゃないか。」
ジュンくんは驚愕した顔を見せる。
「それとも僕が、変な態度をとってしまったから・・・、とか?」
私がしゅんとしていたことに気づいたのか、
少し声のボリュームを落として、ジュンくんは私の表情を疑うように尋ねた。
私はそのジュンくんの言葉に思いきり頭を縦に振った。
そう、まさに、それです。
私が感想を聞こうとしたらうーん、って言ってたから、
そうなんだから・・・!
私はそれを言い出そうと、少し息を吸う。
「ほんとちょうどさっきさ、
映画どうだった?って聞いたらうーん、
って、
曖昧な感じだったから・・・」
私はそう言ってすぐに下を向いておいた。
「え、あ
それは・・・」
ジュンくんは頭を掻いた。
つい一分前にも見たような。
「それは、ね。
僕、
映画の内容があんま頭入ってこなくて。」
恥ずかしいのかなんなのか、
ジュンくんは俯く。
え、ど、はい?
「どういうこと?」
全く意味がわからない。
意味深な表現がたくさんつかわれていた映画ではなかったし・・・。
ていうか恋愛映画で意味深な表現が盛り込んであるわけがない。
私の頭にはたくさんのクエスチョンマークが浮かぶ。
「えーと、ね・・・。
僕、
あーもー、
・・・てたから」
ん?
声量があまりない、
重要なところが聞こえなかったよ・・・!
「ごめん、もう一度言ってもらえる?」
私は俯くジュンくんの顔を覗き込んだ。
すると何を驚いたのかジュンくんは目を見開いてこちらをみてきた。
その目力に少し怯んだ。

