唇にキスを、首筋に口づけを




あ・・・、


これ前からちょっと気になっていた奴だ。


時間もないし、行く相手もいないからしょうがないと思って諦めていた・・・。



で、も。



これ、


恋愛ものなんだよな・・・。



いいのかなー、



恋仲でもなんでも無い男女が恋愛映画って。



うーん、少しばかり抵抗が。



私はチラと、ジュンくんを見た。




すると、ん?と首を傾げた。



ああ、その仕草、



可愛い。



・・・、


ま、いっか。



気にすることでもない。



見たかった映画が見れるんだからすごくラッキーじゃんか。



そんなことを考えてから、ジュンくんにチケットを返した。



「ありがとう、


これ前から気になっていたタイトルなの」



「そうなんだ、


それはよかった。


このチケット、


もらったはもらったで、

僕、男の友達しかいなくて。


男2人で恋愛ものなんてむさ苦しいなあー、と思ってさ。



本当によかったよ、中川さんが居てくれて。」



ニコリと、口角を綺麗に上げた。



私はその笑顔に笑顔をかえしつつ、


複雑な気持ちを抱いていた。



その言葉の真意は一体何なの?




私はただ、都合が合っただけの人なのか、


それとも純粋な気持ちで私と行きたいから誘ったのか・・・。




後者はないか。



言葉からして。




私はため息をつきそうになった。




・・・?



え、何で今ため息つきそうになったの?




、ダメ、だよ、私。



いけない、そんな感情。



そういって、きゅっと唇を噛み締めれば、


私の心も引き締まった。




そんなことをしていたら調度店員さんができたての料理を持って来てくれた。



「わあ、おいしそー!」



私はさっきのことを忘れたかのように声をあげた。



実際、本当においしそうなのだ。



いい香りに、鮮やかな見た目。



ジュンくんはニコニコしてる。




「じゃあ食べようか。」



ジュンくんがそういい、


私は手を合わせた。



「いただきます。」



その時の料理は本当においしかった。



変な気持ちも忘れてしまうほどに。