・・・やばー・・・。
爽哉には女子会って言ってたんだっけ・・・。
何だか嫌な汗が背筋を滴る。
「・・・ごめんなさい、
私、昨日女子会じゃなくて合コンに行ってたの。
人数合わせで・・・」
「ご、合コン・・・!」
爽哉は目を自分の手で覆って天井を仰いだ。
「合コンって知ってたらお前を行かせなかったよ・・・!」
爽哉は嘆いた。
だから言わなかったんだけどね。
「あんな、男がうじゃうじゃといるところに、
ゆりなが・・・」
うじゃうじゃって4人なんだけど。
私は何であんなにも誠実に謝ったんだろう。
まるで私達が付き合ってるみたいじゃないか。
「・・・話、続けるね。」
「ああ」
爽哉は顔を私に向けた。
「それで、
少し席を外して、
一人でケータイ見てたの。
そしたら同席してた人にお、襲われかけて・・・」
最後は小さく言っておいた。
「お、お、おお・・・」
襲われるが最後まで言えていない。
「お前、絶対これから合コンなんかいくなよ!」
爽哉は席を立ち上がった。
すごい気迫・・・
「爽哉、まだ話は続きがあるの。
座って、落ち着いて」
爽哉が興奮しているから、私は妙に冷静になった。
お、おう、
と爽哉はぎこちなく座った。
「・・・それで、助けてくれた男の人がいて、
で、その人が彼氏のフリして帰るの手伝ってくれたの。」
「・・・そうか。」
爽哉は頷いた。
「その助けてくれた男には感謝する。
そいつが近藤が言ってた男か?」
「うん、多分そうだろうね。」
「わかった。
で、」
爽哉は一旦俯いた。
「そのゆりなに近づいた男の名前は?」
爽哉はキッと鋭い目をした。
「え?
覚えてない」
「特徴は?」
「茶髪に、チャラい風・・・。
って、これ事情聴取かなにか?」
私は困惑して眉が眉間に寄った。

