・・・馬鹿だ私は・・・!!!
そのとき初めて気づいた。
結界も張らずに、相手の陣地へ乗り込もうとしていたなんて。
「おい!こいつから武器を取り上げろ!」
鞄からカランカランと、ナイフが落ちる音がして
そして拳銃がポケットの中から引き抜かれて。
・・・
目の前にはヴァンパイアがいた。
それも5体
けれどそれは私の視界に入っているだけの数で。
まず私を羽交い締めにしてるやつが2人か3人。
・・・こんちゃんは・・・!?!
「むっうう!!」
私は口を押さえてる奴の手を噛みちぎる。
咄嗟に手が外され口からすうっと空気が入る。
ほこりっぽくて気持ち悪い。
「こんちゃん!!どこ!!」
私は叫ぶ。
私は辺りを見回す。
けれどどこにも人間の女の子は見当たらない。
そしてコツコツと前から1人のヴァンパイアが近づいてきた。
見覚えがある。
私が、前仕留めきれなかったやつだ。
そして私の前髪を引き上げるように引っ張る。
いっ・・・つ・・・
私は痛みを顔に出さないように努力した。
「ばーか」
ハハッ、そんな乾いた笑いとともにそんな言葉が浴びせられた。
・・・は?
私は睨みを強くする。
「元からお前の友達、
攫ったりしてねぇから」
ほんと単純だな人間は。
なんていう言葉が続けられて。
「けど・・・!電話!」
私が声を大きくするとさらに髪を引っ張られる。
抜けるわ・・・!!
ククク、なんてフツフツと笑ってる。
「これだ」
なんてパソコンを前に差し出して。
そこに映し出される再生ボタンのマーク。
そこをクリックした奴ら。
「・・・ゆりな!!助け・・・」
なんて・・・さっきの電話と同じ内容が流れてきた。
「ヴァンパイアをなめてもらっちゃ困る。
普通に技術だって持ち合わせてんだよ。
録音して、言葉つなぎ合わせてるだーけ。
ちょーっとあんたの友達と接触してお話ししたのを録音した」
・・・ニヤ、そんな風に笑って。
・・・しまった。引っかかった。
けれど、よかった。こんちゃんが無事で。
一旦安堵の息を漏らす。
・・・けれど私の身が危ないのに変わりはない。
結界。
「ハッ!」
私は一つ突発的な結界を張って私を捕まえている奴らを払う。
そしてその隙に武器を取ろうと思ったんだけど・・・
「逃がすわけねーだろ」
後ろからやってきた者たちに捕まえられてしまった。
・・・くそ

