唇にキスを、首筋に口づけを




それから一ヶ月。


なんとか自分をストイックに追い込んで、元の実力が戻ってきた。



よし、これなら・・・



私はふっ、とひとつ強い結界を張ってみる。




いける、できる。


______俺、ゆりなは絶対狩り出て欲しくない。



手紙に綴られていた言葉。



けれど、ごめんね。



私は・・・一人で戦える力が欲しいの。




日が落ちて、夜が更ける。




私は一人、玄関で装備の確認を行っていた。



1人だ。



私は1人で狩りに行く。



そう決めた。



自分の命を、自分で守る。



そして、ヴァンパイアを残滅させる。



私の大事な人たちをことごとく奪った奴らを。




私はそう決めてバイクに跨る。



爽哉には劣るけれど、それなりの運転はできる。



さすがに爽哉のように狩りをしながらの運転はできないが。




山に着くと、皆が私に駆け寄ってきた。



「ゆりなさん・・・!」



「大丈夫ですか?」



そんな言葉をかけてもらって私はキュッと唇を結んだ。



「心配かけてごめんなさい。」



私は頭を下げる。




「これからは、私も狩りをします。」



私は力強く仲間たちを見る。




辺りがざわめく。




「それって・・・」



「結界師兼狩人になる、ってことですか・・・?」




その言葉が聞こえた瞬間更にざわめきが強まる。



そんなことで、私は動揺なんてものはしなかった。




「そういうことです。」



私は意思を固めて力強く言い放つ。



やめたほうがいいんじゃ、危険ですよ、

なんて、言葉は私には全く響かなくて。



驚くくらい、私の心は落ち着いていて。



「危険は承知です。


けれど、私は強くなりたい。


そして私は爽哉のような実力を手にして、

ヴァンパイアを全滅させる。」



そう言い放つ私。



周りの空気が固まった。


そして数秒した後に、

頑張れよ、と声をかけて下さる仲間がいた。



気をつけてくださいね、と心優しい後輩や同期の結界師が声をかけてくれる。




私はすう、と深呼吸をして、山へと向かうのだった。