ポタ、
紙にどんどん、水滴が垂れた。
字が、爽哉のあんまり綺麗じゃない字が滲んでいく。
だめだ、濡らしちゃ。
私は涙を拭う。
けれど拭えない。
拭っても拭っても、出てくるから。
「・・・っ
爽哉ぁ・・・」
私も、私も大好きだよ・・・?
爽哉のこと、忘れられるわけないじゃん。
なんで、どうして、
爽哉は私をお嫁さんにしてくれなかったの・・・。
私、爽哉だったら喜んでお嫁に行くよ。
どうして、どうして今気づくのかな。
もっと早く気づいてたら。
もっと早く気づいてたら・・・私は、この愛おしい思いを、分かち合えたのに。
もっともっと、爽哉といたかった・・・。
でも、こんな私を、何年も愛してくれて、想ってくれて
守ってくれて、ありがとう。
爽哉の決意だったのに、私は狩りに出たいとかぼやいて、ごめんね。
私が戦ったりしなかったら、爽哉は生きてたよね・・・!
「っひっ・・・ぅぅ・・・」
やっぱり私が爽哉を奪ったと同然だ・・・。
「ごめんね・・・っ、本当に、ひっ・・ごめんね、爽哉
・・・」
命に変えてでも守るとか・・・
まさにそうだった。
私は、爽哉に庇われて。
それで今私の命はある。
爽哉の命はない。
爽哉は自分自身の決意を全うして、死んでいった・・・。
それだけでもすごいこと。
ダメだ、私は本当にクズだ。
私は、自分の意思さえも、まっとうできずに、生かされてる。
あぁ、私は本当にダメ人間なんだ。
やっぱり爽哉がいないと、ダメなんだ・・・。
私はそう思ってまた布団にくるまった。
爽哉の思いを知った今でさえも、活力が起こらないなんて、
本当に、命を手持ち無沙汰している、
人間の恥だ・・・。

