っ、年長者達を説得させないといけないからな。
少しでも証拠を掴まないと・・・。
何を掻き集めよう?
奴が人間界にいた、という証拠・・・。
何がある?
奴のことを知っている人はいないのか?
・・・まずはそこから始めるしかない。
俺はそう思ってまた腰を持ち上げる。
正直、疲れてる。
1人で目まぐるしい程の調査をして、狩もして。
・・・次の調査はどんぐらい時間がかかっちまうか、とか、
余計なこと考えてる。
ゆりなのことを助ける。
それだけ思ってたらいい話だろ。
そう心を改め、
バイクを走らせ、駅に向かった。
ヤツの写真さえないんだ、
どうやってヤツのことを示そう・・・?
実際、ヤツの顔立ちは特徴的だ。
この辺りに住居を設けていたなら一発のはず・・・。
俺はひたすら駅で人に声をかけまくる。
「音信不通の友人がこの辺りに住んでいるときいて・・・
瞳が紫でハーフで、
長身なんですけど・・・」
こんな友人探しのために探偵とか、
そこまでお金持ちじゃないんです、僕。
そんな風に繋げながらひたすら声をかけまくる。
かれこれ3日は過ぎたか。
俺の疲労の限界はとうに超えた。
それだからか、謎の笑いがふつふつとこみ上げる。
自分でも怖い。
そして4日目、
やっと、
「あー
ジュンくんのことじゃないかなー」
1人の女子大生にヒットした。
俺は目を見開く。
「そうです!
ジュン・・・!!」
俺は思い切り大きな声をあげた。
「私、
彼とアパート一緒で・・・、
最近彼は引っ越しましたけど。」
あ、アパート・・・!
ヤツの足が付く・・・!
「なんかー、
あの人夜に出かけるからホストかなんかかなーって思ってたんですけど、知りません?」
・・・悪いが、
ホストとかそんなもんじゃないから。
「わかんないです、ごめんなさい。
もしよろしければ、アパートまで案内できないでしょうか・・・?」
俺の口調に焦燥感がにじみでる。
やっとだ、やっと・・・!
俺はそう告ると、
彼女は大きく頷いてくれた。
悪いけど、
君が想像しているような展開はない。
俺はそう申し訳なく思いながら彼女について行った。
ちょうど帰るところなんですよ、
なんて彼女は笑顔で俺に話しかけてくるのだった。

