唇にキスを、首筋に口づけを




「ひっ・・・!」



私はおもわず声を上げた。




「声も、すごく可愛い。


俺好み」




なんだ、なにこの状況。




目が開けられない。



怖くて目を開きたくない。



膝の裏、肩のあたりに抱えられるような感覚・・・。




お姫様抱っこ・・・?




・・・!やだあああ




なんで初のお姫様抱っこが我が人類の敵のヴァンパイア?



何でこんなことになるのよ・・・。




私、なんかした?



どうして、こんな仕打ちうけなきゃいけないのよ。




そんな風に神を恨んでいると、背中に弾力のある柔らかな感触。



・・・?



私が恐る恐る目を開けた。




しかし部屋が暗いのか目が慣れない・・・。




あ、段々見えて・・・!?




「っちょっ・・・!」



私はとにかく手を出して声を上げた。




あ、溶けない・・・。




どうやら正当防衛は平気らしい。




今の私の状況・・・




組み敷かれてる・・・!



顔も知らない奴に・・・!


その時だ。



ガッ



出した手が、掴まれた。



手首を押さえつけられて、そのままベットに沈んでいく腕。




「いたっ・・・」




これは、痛い。




・・・!



目が・・・赤い。



・・・やられる、食われる・・・!




怖い怖い怖い怖い・・・!




くそ、こんな時でも端正な顔立ちのヴァンパイアって嫌だ。



涼しい顔してなんて美しい顔なの。




彫刻みたい。



金髪がよく似合う。




だからって食われるわけにはいかない。




「や、めて・・・!」



私は懸命に身体をバタバタさせる。




「抵抗されると余計に火がつくなぁ・・・」




っ、

性格悪・・・!



ほんと誰か助けて、もうほんとやめて・・・!