唇にキスを、首筋に口づけを




それから、

帰り道の途中にあるファミレスに入って昼食をとった。




家に帰れば時間は2時を少し過ぎた頃。




「はー・・・」




とりあえずソファーに沈むことにした。




爽哉も息を吐き出しながら隣に沈む。




疲れた、少し。





そしてちょっとボーッとしてから切り出す。





「今日も狩り行くの?」





「行くよ」




いつもの返答。




そして次に私のいつもの返し。





「一緒についていってもいい?」




この質問は、いつもしてる。




まあ、


爽哉の返答は分かりきっているのだけど。




「・・・ダメに決まってるだろ。」




そう言うとはぐらかすようにソファーを立つ。




・・・また、逃げるみたいなことするんだから。




食い下がんなきゃ。




「・・・でも・・・!」




「今日バイト何時から?」




私が声を張った瞬間に爽哉がかぶせてきた。




・・・また、はぐらかされた。




「5時からだけど!


そんなことより・・・!」





「5時か、わかった」




そう言うと爽哉は足早に地下室に行ってしまった。




・・・ッ




「何なの・・・」




私はムッとする。




私だって爽哉が心配なの、



何でわかってくんないの・・・?




「はぁ・・・」




私は無意識に出たため息とともに立ち上がる。




いいや、仕度しよ。




んで、爽哉の夜ご飯も作っておこう。




私は親子丼を作り置きし、




4時15分に家を出た。




バイトは駅前のカフェ。




正直、



お母さん達の残した遺産には私が一生遊んで暮らせる額があった。




0が多過ぎて、目がおかしくなるくらい。




一体何をしていたかしらないけど、



まあ、暇潰しと社会性を養うためにバイトはしてる。