「やあ、お目覚めかな?
ゆりな」
ドアから顔を出したのは・・・あの、ヴァンパイアであった。
「・・・!」
私の鼓動ははやまっていく。
戦え、私。
そう思って自分の身体に結界を張った。
・・・はずだったのに。
・・・!?!?
ま、また・・・!?
や、やだ!
今度は腕が、腕が・・・!
と、ける、溶ける・・・!!!
「やっ・・・!」
私はわけもわからず結界を解いた。
すると、
「・・・?」
また、手が元通りではないか。
「お気づきかな、ゆりな」
・・・どくん。
目の前の恨めしいやつの声。
・・・うざったい。
・・・こいつに教えられなくったって。
2回、こんな身体が溶け出すみたいなことを見れば誰だって考えはつく・・・!
「逃げたり、
戦おうとしたりしたら、
身体が溶け出す幻覚が見える。」
私は冷静に答えた。
すると目の前ヤツは人差し指を前でふった。
「ちがうちがう」
なんだか楽しげな声だ。
・・・非常に頭にくる声でもある。
「それは幻覚なんかじゃない。
本当に、逃げ出そう、戦おうなんて気持ちを露わにし続けたら、
本当に溶けてなくなるんだ」
ふふん、
そんな風に笑った。
・・・!?
「・・・は!?」
私は声を上げた。
「またそんな風に敵対心を出すと・・・いいのかな?」
ニヤリ、怪しげな笑み。
・・・っち、く、くそ・・・!
ちょっとの抵抗もできないってこと・・・!?

