「俺もここに残る」


戒は座ったまま、叔父貴を睨み上げた。


けど……


「何言うてるの。あんたもあてが連れてくに決まってるやろ!」


姐さんは無理やり戒を立たすと、首根っこを掴んだ。


「離せや!俺は朔羅と居る!!」


「お黙り!!つべこべ抜かすと、あんたも大阪湾直行やで!!大人しくしぃ」


姐さんに怒鳴られ、ずるずると引きづられるように戒が連れて行かれる。


「か、戒~~~」


あたしは思わずその姿を追った。


だけど、


「お前はこっちだ!」と叔父貴に腕を引っ張られ、あたしは叔父貴の厚い胸元に引き寄せられた。


「朔羅ーーー!!」


戒の声が扉の向こう側へ消えていく。


「戒ーーー!!!」


ロミオとジュリエットみたいにあたしたちは二人の親(がわり?)によって引き離された。







ど、どーしてこうなるの!!!!