う…うわぁバイオレンス。


「で、でもそれだけ愛されてるってことに気付いたんですよね!」


「ちゃうちゃう。この女は置屋が血ぃでべったりなのがかなんで渋々、結婚したんや」


そ、そんなもん!!


って言うかおかん!!!




あたしは心の中で突っ込みを入れた。






「そや。朔羅ちゃんに見せよ、思って写真持ってきたんや。家族写真」


姐さんはそう言って、胸の着物の合わせ目から写真を一枚抜き取った。


あ。それは気になるかも!


関西最強と謳われた虎間兄弟。そしてそれを育てた…つまりは戒パパ。


美人の姐さんとどうゆう遺伝子掛け合わせたら、“これ”が産まれてくるのかも気になるし!!


あたしは写真を覗き込んだ。


写真の中には長いソファに座ったり、囲んだりして、五人の男女が映っている。


長いソファの中央に座っているのが、姐さん…そんで、すぐ隣で仏頂面してるのが戒。


……ってのは分かる。


でも後の三人は??


戒ママの隣に腰掛けて、きれいな口ひげを蓄えたナイスミドルな紳士と、そのソファの後ろにはちょっと軽そうなイケメンたちが笑顔でピースサイン。


白い歯が眩しいぜっ。


ってかこれ……


ホストクラブ―――!!!


「お、お姐さん……これ、写真間違ってますよ。ホストクラブで撮ったやつじゃないですか」


しかも自分の息子もちゃっかり交えて撮ってやがるたぁどういう神経……


「ほんま??いややわぁ。間違えてしもた。……ってそれ、間違いじゃあらへん。これ、うちの家族どすえ?」






え、えぇぇえええ―――!!!