もう、こんな気持ちでこの背中を見つめていてはダメなんだと。 もう、私は親友を応援すると言ったんだからと。 彰吾の背中を見つめながら、頭の中で何度も台詞をくり返した。 不自然にならないように。 気持ちを気付かれないように。 考えて、考えて…… ゆっくり近づいた私は彰吾に声をかけたんだ。 だから、私は覚えていた。 6年前の会話全てを。